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  • 「お知らせの人」25人目

    2026.06.29

    お知らせの人です。

    6月22日、BLOG MAGAZINE会員限定
    キズ 単独裏公演『水無月』にお越しいただいた皆さま、
    本当にありがとうございました。

    今回はかなり急遽解禁された公演にもかかわらず、
    ありがたいことにSOLD OUT公演となりました。

    その一方で、落選となってしまった方も多くいらっしゃり、
    大変心苦しく思っております。

    改めまして、
    お申し込みいただいた皆さま、
    そしてご来場いただいた皆さま、
    本当にありがとうございました。









    今回の公演は、BLOG MAGAZINE会員限定公演ならではの
    楽曲ラインナップだったのではないでしょうか。

    久々のあの曲や、この曲。

    公式Spotifyプレイリストにも公開されておりましたが、
    曲が始まるたびに、
    会場の皆さまから「わっ」と声が上がる瞬間があり、
    お知らせの人も、スタッフ一同も、
    思わず心が躍っておりました。

    メンバーも本当に楽しそうで、
    あの空間ならではの温度があったように思います。

    そして公演後には、
    新しいアーティスト写真も解禁となりました。

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  • 「お知らせの人」24人目

    2026.06.19

    お知らせの人、戻ってまいりました。

    お久しぶりです。
    お知らせの人です。

    しばらく更新が空いてしまい、
    大変失礼いたしました。

    皆さまに
    「お知らせの人、生きてる?」
    と思わせてしまったかもしれません。

    生きております。
    なんなら最近、ゆで卵を茹でています。



    さて、最近のキズですが、
    かなり精力的に動いております。

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  • 「お知らせの人」23人目

    2025.01.31

    1月6日に行われる初の日本武道館単独公演『焔』を前に、3ヶ月連続で開催されたBLOG MAGAZINE限定公演の第2弾として、11月17日に神田スクエアホールで行われたライブのタイトルは『鬼灯』。お盆の時期になると可愛らしい赤い実をつける植物にもかかわらず、“鬼灯”という物騒な名前を持つ由来は諸説あるらしいが、一説によると“鬼”は亡くなった人のことであり、“灯”は提灯に似た見た目から名付けられたという。つまりは、お盆の時期、此世に戻ってきた亡者を導く灯りとなる植物ということだ。結成以来“生と死”を深く抉り、最新作として「鬼」なる楽曲を掲げているキズにとっては、なんとも似合いの単語だろう。さらに、ライブ当日は来夢の誕生日2日前。それを考えると燃え盛る炎に鬼灯が散り、鬼の面が割れて中から明らかに来夢と思われる人物が生まれ出るような公演ビジュアルも、まさしくピッタリだ。

    当然、客電が落ちて壮大に鳴ったSEは「鬼」のもので、そのまま最新曲がライブの幕開けを飾る。白いスポットライトを浴び、お立ち台の上で“この命もくれてやろう”と来夢がアカペラで歌い上げ、オーディエンスのクラップときょうのすけのドラムビートからバンド演奏が入るという展開は何度見てもドラマティック。さらにプリミティブなピアノ音やユエのスラップベース、そしてreikiの狂おしいギターソロが立ち会う人間の魂を掻きむしり、来夢の悲痛な“ごめんね まだ愛してる”“きみといたい死にたくない 生きていたい”の叫びが、このライブがいかなるものであるかを堂々と宣言する。これだけ濃厚でディープなメッセージを1曲目から放ち、さらにトドメとばかり「てめぇら、やれんのか!」と「地獄」へなだれ込むのは、間違いなくBLOG MAGAZINE限定ライブだからこそ。全員が頭を振りたくるフロアに「死ぬ気で来い!」と来夢は煽り、おなじみの「救われたいやつだけついてこい!」の声にいつも以上の大歓声が巻き起こるが、それも此処にいる誰もが救われたくてBLOG MAGAZINEに登録していることを考えれば当然である。だが来夢の真意は、ついていきさえすれば自動的に救ってやるなどという他力本願なものではない。爆音の中で己を解放し、自身の奥底にあるものを見つめることで自分を救え、そのキッカケを俺らは与えてやるということに過ぎないのだ。そして“命”をフィーチャーした冒頭2曲に身を浸し、思い思いに身体を揺らすオーディエンスとバンドとの魂のやり取りは震えるほどに熱く、偶然与えられたにすぎない“命”の使い道を必死で考え、こうして実行し続けていくこと――それこそが“生きる”ということであり、その結果に誰にも口を挟む権利などないのではないかと実感させられる。

    拳を振り上げるオーディエンスに「てめぇら、元気がいいな!」と来夢が声をかけ、湧き上がる歓声に「もっとくれ!」と求めてからは、リズミカルな響きが心地よい「十八」に、クリーンギターから美しい不穏へと移行する「ストロベリー・ブルー」と、一種の諦めを垣間見せながら“君/貴方”へと手を伸ばすナンバーを披露。“さあ、行こうあの場所へ”とフロアに向かって語りかける来夢の説得力も、2ヶ月後に日本武道館ワンマンを控えた今は、ひと際強い。しかし「まだまだやんぞ、東京!」と彼が煽ってからは、ステージを赤く染めるライトの中で立ち上がり、客席に喝を入れたきょうのすけの重低音ドラミングから「平成」へ。「聞こえてんのか、俺の声!」と声を轟かせた来夢に「生きてんのか、てめぇら‼」と問われ、拳をあげるオーディエンスは懸命に声をあげ、頭を振って“生”の証を噴出させる。その姿にreikiとユエもポジションをスイッチしてアグレッションを表す一方、音がカットアウトして来夢のギターの音だけが響くという緩急あるプレイも実にスリリング。場内のテンションは高まる一方にもかかわらず「そんなもんじゃねぇだろ、てめぇら! もっとくれ! 飛ばしていくぞ!」と来夢は貪欲に求め、拳と声を振り上げるフロアに向かって“一緒に死のうよ”とリフレインする。そんなネガティブな歌詞も最後には“ただ生きたいだけ”と帰結し、しかし、曲終わりには再び「死ぬ気で来いよ!」という号令に変わるのが彼らしさ。要するに“死のう”と言えるのは“生きられない”と思うからであり、つまりは“生きたい”という切実な願いがあるからなのだ。

    「BLOG MAGAZINRE限定ということで、まずはソールドアウトありがとうございます。最近キャパをあんまり調べなくてですね、今日どれくらいの会場なんだろうか?と知らずに来たんですけれど……大きいっすね! 気持ちいいです! こんなに来てくれるとは、ありがとう!」

    約1000人を収容できる会場に集まったファンへの感謝を述べた来夢は、そのままギターを抱えてアカペラで「黒い雨」を朗々と歌唱。透明感のあるサウンドでポジティブな光さえ感じさせる反面、過ちを繰り返す人間の愚かさを嘆くこの曲が歌うのは、流れる血の上に人は暮らし、愛を育んできたのだという善悪を超えた事実だ。愛する君のためなら、この命さえ捨てて戦う――ある意味で「鬼」とのリンクも感じさせる歌詞の裏に潜む残酷で尊い現実が、救いようのない“人間”という生き物の姿を浮き彫りにし、感動的なムードを呼んでから「人間失格」へと続けるのにニヤリとせざるを得ない。蠢く低音ベースにメロウなクリーンギターがイントロからスリリングな対比を為し、クラップを贈るオーディエンスに「いいか、今日は誰も逃がさねぇぞ!」と来夢は宣言。それに応えて激しく揺れるフロアに「楽しくなってきた、東京!」と彼が告げると、大きく頭を振りながらスティックを撃ち込むきょうのすけ、空を蹴り上げるreiki、腰を低く落とすユエによるアタックの強い音が場内に弾けて、歌でなく“オイオイ!”の声だけが響きわたる場面も。そこから4人が拳を突きあげ、間髪いれず「エリーゼ」を投下すれば、フロアは丸ごと左右にモッシュしてヘッドバンギングの海と化す。それを牽引するプレイは緻密かつタフで頼もしく、クラップするフロアに「まだやれますか?」と問うた来夢は「俺はまだやれますよ!」と断言。そして、次のように語った。

    「昨日かな。Netflixでマイク・タイソンの試合があってさ、ボクシングの……知ってる? マイク・タイソン? 58歳でリングに上がってたんですよ。すごくないですか? マジで“すごいな!”と思って。もうちょっとで僕、また一つ歳取っちゃうんですけれど、まぁ、58歳になっても……戦えるボーカリストでいたいなって思いました。やっぱり全盛期の動きではなかったんだけど、リングに立ち続ける姿勢というか……とりあえず、すげぇ感動して……関係ない話、話しちゃいました(笑)。まぁ、いろんなものに影響を受けて、これから先も頑張っていきたいと思います。ありがとう!」

    節目を前に自身の決意を伝え、そのままreikiのアルペジオだけをバックに歌われたのは「鳩」。「届いてるか、東京!」の叫びからクライマックスでリズム隊が入り、知らなくてよかった温もりを知ってしまった男の哀しみが、実直な演奏と来夢のフェイクからエモーショナルに滲み出る。ジッと聴き入るオーディエンスに「ありがとう!」と繰り返し、大きな拍手を浴びるが、勢いよく入るドラムがオーディエンスの声と拳を招いて、来夢が「俺の声をかき消してちょうだい!」と乞うた「豚」で場の空気は一変。ユエがお立ち台に上がって豪快なスラップソロをかませば、reikiはギターソロでワウを唸らせ、来夢は再び「届いてるか、東京!」と確認する。どれだけフロアが熱狂しようとも、1人ひとりの“心”に届いていなければ、彼にとっては意味がない。だが、心の在り様を物理で証明することは難しいから、せめてもとオーディエンスは懸命に全身で応え、ようやく彼に「いいね、東京。いいね!」と言わしめるのだ。

    それでも来夢の要求は止むことなく、「声くれ! 俺を呼べ!」と命令して凄まじい歓声を湧かせると、「おい、まだやれるか!」「全部出し切ろ!」とヘヴィな「ステロイド」で張り裂けそうなハイトーンを放出。大きく揺れるフロアに「調子いいぞ、今日、俺は! お前らはどうなんだ!? いつも以上のもの見せれるか! 俺は見せてやるぜ!」と、「傷痕」のスケール感ある歌でフロアにさらなるうねりを招く。緩急豊かにリズムを操るきょうのすけのドラミングが耳を、白く赤く明滅するライトが目を焼き、満場のヘッドバンギングはまるでグツグツと煮えたぎる地獄の釜のよう。そして「ラスト行くぜ! 悔い残すなよ!」と吐き出された「リトルガールは病んでいる。」では、ステージ上で激しく動き回る4人が喉と楽器から放つ激情でフロアをかき乱し、最後は「歌え!」という来夢の号令で大合唱を巻き起こした。そう、いつだって彼らのパフォーマンスは事切れる寸前までエスカレーションを極め、観ているこちらがハラハラするほど限界ギリギリなもの。だが、そうやって果ての果てにまで到達してこそ、ようやく見えるものがあることを教えてくれるのがキズのライブなのである。

    止むことのない“アンコール!”の声に、まずは楽器隊がステージに上がって、最後に来夢が「おい! 呼んだからにはやれよ! いいか!」と言い置くと、彼らの始まりの曲である「おしまい」を金切り声のシャウトでドロップ。さらに「まだ元気あるかてめぇら!」と叩きつけた「蛙-Kawazu-」と、メンバーのみならずオーディエンスの身体にもすっかり染みついたナンバーで、ひたすらに身体を揺らし、飛び跳ね、頭を振って、心の澱を吐き出していく。そうして真っ白になり、すべてをさらけ出したフロアに「愛してるぞ、てめーら! 愛してるぞ!」と来夢は告白。自身の鳴らす音楽に共鳴し、全身全霊でついてきてくれるファンは、彼らにとって間違いなく“同志”であり、慈愛の対象なのだろう。

    だから「今日はすげぇいい天気ですが、感謝を込めて、この曲を最後に贈りたいと思います」と来夢が続けた言葉にも違和感はなく、彼が周囲への感謝を書き綴った「雨男」が贈られたのも納得。壮大なオーケストレーションと重厚なバンドサウンドが対比を為す劇的なナンバーを青いライトが美しく彩り、それぞれが自身の想いを狂おしく放出させるなか、お立ち台の上から来夢は声を振り絞るようにして「愛してるぞ、てめぇら! 心の底から、お前らを愛してるぞ!」と叫び募る。咆哮で曲を締めくくってからも「ありがとう……ありがとうございました」と何度も告げて、最後は「武道館、待ってるから、てめぇら! 武道館で会いましょう!」と大きく右拳を掲げて約束を交わした。

    この日のライブで、来夢が幾度も発した「声をくれ!」の言葉。彼が欲したのは声自体ではなく、それが表す“命の証”だったのだろうと思う。そして、キズ史上最多数の“声”が集まる日本武道館公演は、つまりは最多の“命”が結集する場になるということ。そこで彼らが見せる“果て”の景色は、いったいどんなものになるのだろうか?と、期待は果てしなく広がっていく。

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  • 「お知らせの人」22人目

    2024.11.30

    生と死というシリアス極まる事象をつぶさに訴え、吐き出しながらも笑顔があふれる――それはバンドとファンの確かな信頼の上にしか成り立たない空間だった。

    来年1月6日にキャリア初の日本武道館単独公演を行う4人組バンド・キズが、10月15・16日の2日間、BLOG MAGAZINE限定『東京裏公演』をSpotify O-WESTにて開催した。今春には東名阪でも行われたFC限定の『裏公演』は、もはや通常のワンマンでは数千規模のキャパでないと収まり切らない彼らが小ぶりなライブハウスに立つレアな公演。今回も定員600人の会場は両日とも2階席までパンパンで、2日目となった16日もすし詰めのオーディエンスが今か今かと開演を待ちわびる。

    ストリングスの音色が響く壮大なSEが流れ、メンバーが1人ずつ入場して「さぁ、行くぞ、WEST!」と来夢(Vo)がお立ち台の上から号令をかけると、あっという間にクラップが湧いて始まったのは「ステロイド」。“生きてる痛みが此処には在る”と囁く歌い出しを合図に、一斉に頭を振り身体を折りたたんで腕を伸ばすオーディエンスの姿は、まるで痛みにまみれた“此処”からの救いを求めているかのようだ。reiki(G)は上手の立ち位置に敷かれた絨毯から容赦なくはみ出す勢いで忙しなく動き、相変わらず喉が割けそうなハイトーンで叩きつけられる来夢のボーカルは、続く「蛙-Kawazu-」でも豪快に轟いて「聞こえねぇ!」と場内の声と拳を煽動。さらにヘドバンを繰り出し、左右に大きく揺れるフロアに「いいね! やったろうぜ、WEST!」とお褒めの言葉を与えると、ユエ(B)はきょうのすけ(Ds)とアイコンタクトしてボトムをガッチリ支え、reikiも客席に向かって身を乗り出していく。その熱い一体感は“僕のせい”のリフレインを最後に“僕のおかげ”へと反転させるリリックも相まって、素晴らしくポジティブな空気へと昇華。「いいね! 昨日よりヤバくなれるか!」と、たった2曲で完全にオーディエンスの心をつかみ、きょうのすけが早くもドラム台の中から立ち上がれば、メンバーの名を呼ぶ声が嵐のように巻き起こる。

    それでも「聞こえねぇ! 何でもいい、吐き出してこい!」と貪欲に求める来夢の言葉は、彼らが“ライブ”という空間に真に求める存在意義であり、どこまでもアグレッシヴな楽曲を爆音で鳴らす理由でもある。重厚な重低音が駆け出し、メロディックに進行する「十五」で“生きるも死ぬも地獄ならどちらでもいい”と繰り返して、「おい、やれんのか!」という煽りに続くギターリフから「地獄」へと雪崩れ込む展開は激熱。来夢は冒頭からかけていたサングラスを外して臨戦態勢に入り、拳と折りたたみで大揺れするフロアに「WEST! 救われたい奴だけついてこい!」と檄を飛ばして、最前柵に足をかけてギリギリまで突っ込んでいく。そうして時おり天を見上げ、声を張り上げて死者への共感を示す彼が訴えるのは、地獄は彼世にあるとは限らないということ。そして、此世という地獄を生き抜く我々に対する深い慈愛だ。ネガティブな言葉の裏に、キズというバンドが隠し持つ愛情は、まさしく傷を知る人間だからこそ持ち得るものなのだろう。

    続いて、エモーションを抑えて希死念慮をまとった「15.2」を、オーディエンスが動きを止めてジッと聞き入る一方、アコースティックギターを抱える来夢に、頭を振る楽器隊のプレイとボーカルからは、内なる感情が暴れていることが伝わってくる。その中心にあるのは“君”への愛であり、対照的に「ラブソング」という名の曲で、愛から反転した感情を歌い上げるというパラドックスは秀逸。ぐるぐると激しく動くユエ(B)の激情あふれるパフォーマンスが、その怨念にも似た情念の熱をかき立てていく。さらに、お立ち台で来夢がギターをかき鳴らして始まったのは「平成」。きょうのすけの重低音ビートから、来夢の「渋谷!」という一喝で瞬時にヘッドバンギングの海となった客席に向かい、ユエはハイキックをかましreikiは千切れんばかりに首を振って、狂乱の宴を繰り広げる。そしてギターを下ろした来夢は「昨日よりもヤバくなれるか!? 守ってるもの全部ぶっぱなせ!」と叫びをあげて、切々と“一緒に死のうよ”とリフレイン。それが“生”への天邪鬼な誘いであることは百も承知でオーディエンスは拳を突き上げ、同じ想いへと全員の心が収束していく感動的な一体感のなか、ガクリと膝を折って宙を見つめるreikiには目を奪われた。曲終わりに来夢は「死ぬ気で来いよ!」と言い放ったが、おそらく彼は既にその状態だったのだろう。

    生と死を怯まずに真正面から見据えて濃厚なカタルシスを生みだしたあとは、少しだけ緊張がほどけるシーンも。「東京」ではreikiがギターの入りに失敗して、来夢が「もうやりたくなくなっちゃった! もうやんない!」と拗ねてみせたり、間奏でソロを弾くreikiの足元にユエが跪いて笑顔で見上げたりと、切なさを交えたポップチューンで温かな空気を振りまいていく。満場のクラップに乗って、きょうのすけのビートとフロント3人の弦が心地よくシンクロする「EMiL」で演奏の、オーディエンスと揃って左右にモッシュする「ELISE」でパフォーマンスの一体感を提示して、凄まじい勢いで頭を振るフロアに「悔い、残すなよ!」と来夢は声をあげる。これもライブに限らない、彼のひとつの人生訓だ。

    そんな彼の全身全霊ぶりが伝わるエピソードが、ここでまたひとつ。「昨日から喉が調子良くて、歌いすぎて」と、前日に「ミルク」でハンバーグをステージに吐いてしまったことを伝えると「今日はさっき(DIR EN GREYの)薫さんに差し入れで頂いたスイーツを吐きました! 今日は絶対吐かねぇと思ってたんですけど吐いちゃいました!」と驚きの告白を! しかし「そのくらい歌いましょう! いいじゃないですか、歌い切りましょう!」と「鳩」に繋げていくのは見事。reikiのギターに合わせて朗々と1コーラス歌い切り、バンドが入ると「気持ちいい!」とお立ち台に上がる。別離を綴る歌にもかかわらず、音数に合わせて感情を増していく演奏は暖かな陽射しを感じさせ、来夢は「おい! 届いてるか、WEST!」と呼びかけながら、諦念に根差したボーカルで観る者の心を浄化していった。そこから想いのままにフェイクを聞かせて「もっとくれ!」と「ミルク」へ突入し、心地よいランニングベースを放つユエの耳元で来夢が歌う場面も。最後は「ラスト! おしまいにしよう!」と1stシングル「おしまい」を投下すると、ヘドバンと拳の嵐が吹き荒れるフロアに来夢は笑顔を見せる。タイトルといい歌詞といい絶望にまみれた曲で、楽器隊も音と動きの双方で暴れまくりながら、ニコニコと“おしまい”を謳い上げる様はカオスそのもの。だが、キズが歌う絶望の先に光があることを知っている熱いファンにとっては、それも何ら不思議なことではない。

    アンコールを呼ぶ声が続き、きょうのすけの勢い満点のドラミングから始まった「豚」では、拳を回すオーディエンスのアグレッションを前に、来夢はポケットに手を入れて歌ったり弦楽器隊で並んで演奏したりといったリラックスムードも。だが、ピアノ音に合わせて来夢が5月にリリースされた最新曲「鬼」を力の籠もった声で歌い出せば、場のムードは一変する。4つ打ちビートと共に客席がクラップを贈り、身体を揺らす来夢と楽器隊の演奏は波動をひとつに。きょうのすけが渾身の力でスティックを振るえば、ユエは重低音のスラップベースを放ち、reikiのロックなソロが狂おしく感情をかきむしって、会場に緊張の糸を張りめぐらせる。何よりすさまじいのが、心の奥底まですべてをさらけ出したリリックの破壊力だ。“この命もくれてやろう”と、歌い出しから死を匂わせているのに“生きていたい”と願うのは、それだけ“愛してる”から。“君といたいから 死にたくないな”と歌う“君”がファンを指していることは、曲中での「お前ら愛してるぞ! 全員愛してるぞ!」という来夢の叫びからも明らかだろう。愛しているから死にたくない、一緒に生きていきたい――つまり、こうして音楽を届けて、時間と空間を共有したいという壮大な愛のメッセージを、ピンスポットを浴びて歌い切った彼の姿は、胸に迫るほど神々しかった。ここまで身をなげうって、血を吐くようにして愛を吐き出す歌を筆者は知らない。

    もがき、苦しみながらも与えられた“生”を生き抜き、その中で得た想いを密集空間で生々しいままに叩きつけて、放心状態になりそうなほどの衝撃をオーディエンスにもたらした80分。それでもキズを愛し続けるファンとの空間は親密な空気にあふれ、その分バンドのメッセージがよりダイレクトに味わえた気がした。来年1月の日本武道館のキャパシティは、この日の10倍以上。ステージセットも演出もまったく異なるものにはなるだろうが、その根幹にこれだけ濃厚なファンとの信頼があるのなら、何も恐れるものは無い。そう確信できた一夜だった。

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  • 「お知らせの人」21人目

    2024.10.31

    キズ日本武道館記念 POPUP STORE at SHIBUYA109 B1 DISP!!!も残すところあと4日となり、11月4日(月・祝)21:00までの開催です。

    Tシャツ各種は大好評につき、すべて売り切れとなっております。
    また缶バッジもこのままいけば最終日には売り切れになってしまうかもしれません。
    お早めにお買い求めください。

    まだご来店していない方には是非仁王襷を是非背負って頂きたいですし、
    武道館へのメッセージを傷負いながら好きに描けに残して頂きたいです。

    また、メンバーも活動の合間を縫ってSHOPに遊びに来てくれているので、
    もしかしたら最終日までのどこかで会えるかもしれません。

    是非ご来場の程お待ちしております。

    そして「#キズ武道館」で引き続き盛り上げの程宜しくお願いいたします。

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  • 「お知らせの人」20人目

    2024.08.31

    キズの記念すべき初武道館公演の最速チケット先行がメンバー4人それぞれのOFFICIAL BLOG MAGAZINEで受付が開始されています。

    今週の日曜日9月1日が受付の締め切りとなっているので、まだ申し込んでいない方は是非お申込み下さい。

    今回の公演はアリーナVIP SS席から通常のスタンド席まで、座席のエリアによって席種が5つに分かれており、アリーナ/スタンドVIP席には先行物販優先レーンやVIP限定グッズの特典付き。

    人気席種は早期の完売が予想されるので、この機会にチケットを押さえておきたい。

    意味のある場所で意味のあるものを届けているキズが日本武道館で何を見せてくれるのか?

    この貴重な体験をできるのは今回限りです。

    ライブとはその日、その時間、その場所に来た人だけしか経験できない音と雰囲気を感じられるものだと思います。

    是非キズの初日本武道館を宜しくお願いいたします。

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